図 書 室8
魂の絆                        マイケル・J・ローズ 著 
 
マニア系でしょう、おそらく。
 
またもマイケル・J・ロ-ズの本の紹介であるが、この本も私に大きな影響を及ぼした本でありインパクトの大きい書である。しかし人

によっては読んでも何も感じないし単なるファンタジーでないの?と言う方もいらっしゃるかも知れません。この本は俗に言ういわゆ

る精神世界系ジャンルで最近の社会情勢不安も伴ってブーム的な分野である事は確かです。我々は現代の様な不確実な世界に

属していると、つい何かメンタル的な面での救いを求めるものです。
 
それを踏まえ、あえてコメントするならばこの本は私にとって別格と位置付けるほどの意味合いを待ったものです。しかしあくまでそ

の内容が自分にとって価値があるかどうかはその読者の人生観と経験が全てです。
 
一般的にこの手の本を読む時にはインパクトが強く特に不安を煽る内容等は特に注意を要します。作家の感性が作り上げた内容

なので100%盲目的に信じてしまわない事が重要です。勿論この事は読書だけでなくその他の事柄にも当てはまる例が多いと思

います。
 
場合によっては宗教的な面への傾注も進んで行きます。これ自体は決して悪い事ではないと思いますが、要は何事もバランス(仏

教でいえば中道)感覚が大切な事と思います。結果としてその対象に於ける最終意味付けはその人次第です。 

実は私たちは自分の頭で物事を考えているようですが、殆どの人は自己の考えで行動しておらず他人の考え(所属している社会体

制や一般常識・TV・その他のメディア等)で行動する事が無意識のうちに当たり前となっています。理由は簡単で、その方が楽でし

かも自分で責任とらなくて良いからです。「私はそんな事無い!全て自分の考えで行動している」又は「普段は意識に留めないが重

要な事は自分で決めている」と言い切れる人はいるでしょうか? それとも逆に「何で他人の考えで行動して悪いの?」なんて反論さ

れたりして。
 
決して批判をしているのでは無く、事実として私が感じているままを表現するとこうなります。これを書いている私は別に正義の味方

ぶるつもりも聖人ぶるつもりは毛頭ないのですが、理由は素朴で自分の視点を少し変えて見たいとの思いからです。

 
  
 
 悪魔の遺伝子操作             ヤコブ・ゼガール、リリー・セガール 著  
 
サブタイトルに「エイズは何の目的で作ったのか」と書かれた本で、著者は当時エイズは人為的に遺伝子操作によって米国国防総

省のフォートデリック研究所で生物兵器として開発された物でないかとの疑いから書かれた本。この著者は夫婦で二人とも生物学

者である点がより真実味を増している。この本を読んでいるとHIVの発生・感染状況を見ると確かに不自然で真実でないのかと思っ

てしまう。最近さほど言われなくなって来たが感染者は確実に増えており、現在世界でHIVに感染しているのが数千万人と言われて

いる。この本で私が問題と思ったの点は、この事が事実(真実)かどうかは分からないが、HIV等のウイルス遺伝子操作が技術的

にしかも簡単に可能であるという点である。生物学全体からの視点で言うと、皆さんもご存知の地質学年代記で地球誕生から現在

までの45億年を24時間で表現すると、生物と言われる物の発生がAM3時~4時頃で人類が発生するのがPM11時59分37.5

秒で人類が遺伝子を発見したのが最後の0.1秒ぐらいである。この気の遠くなる時間スケールで生物が遺伝子を作り上げてきた事

を考えると人類の関与はストップウォッチの時間レベルである、環境や生物に対する傲慢な考えを改める必要があると思います。
 
(人類は遺伝子を発見したが、もっとも単純と言われるバクテリア1個とて作る事が出来ない)。
 
とある本でこんな事が記載されていた「人類が手にした殺戮兵器で一般的には核兵器が人類破滅の最大ものと思われているが、

遺伝子操作による生物学的暴走が一旦起これば核爆弾なんて子供の火遊び程度である」。
 
この事は決して遠い世界の出来事でなく、我々の身近にも起こる危険性を含んでいる問題なのである、その意味に於いても科学者

だけの倫理の問題で済まされる事ではなく、我々自身が色々な情報も含めて自分の頭で考えていく必要がある。