図 書 室41
メッセンジャー     シリーズ 1~3                                               キリアコス・C・マルキデス 著
 
この本は3作シリーズとなっておりタイトル順に『メッセンジャー』『太陽の秘儀』『メッセンジャー永遠の炎』となっている。
 
この本に出てくるダスカロスと言う人は世界に数あるヒーラーの中のヒーラーと言われる人物で、彼の行った行為と教えは人類の進化

するべき方向性を表すものである。 彼は正にマスターと言われる人物であろう。
 
この本のシリーズ中で最も心に残った言葉を紹介する『人生で本当に重要なのは手を広げて人を治すことよりも、むしろ人々が物事に

気づき意識を高めていけるように手伝ってあげることなんだよ。これが私たちの使命である』
 
私にとってダスカロスを語るに、この言葉が彼の本質を語っているといっても過言では無いと思っている。
 
本当の癒しとは、本人の持っている人間本来の真なる姿と力に気づかせる事に尽きると言う事であり、何か特殊な能力を持っているな

どと見かけだけのヒーラーや霊媒師が行う行為とは大きくかけ離れた事なのである。
 
絶対真理に於いて、全ての人間は神聖であり、あらゆるものから侵害される事や傷つく事はあり得無く、人間は無限と言える創造的な

能力を与えられてる。  
 
では、現実世界と言われる所で何故人は苦しんでいるのか? ・・・・・・・・・物・状況・環境は全て自分で作ったにも関わらずそれに気

づいていない、それはその原因を自分の外部のせいにしてる為である。 更に潜在的な罪責感や怒りが病気と言った形で自分を傷つ

けるのである。 もし、貴方が今の地位、財産、家族を失い、年老いて一人になったら、不治の病になったとしたなら、、、と想像しただ

けで恐れを感じざる得ないであろう。
 
この様な意識の集合状態が社会規範を作り上げる。この恐れに満ちた世界が当たり前となり、常に何かで満たそうとする飢餓状態の

人生で一生を過ごす事となる。  これが貴方が目にしている今の世界の姿である。

しかし人間は本来の自己の姿に気づき、病や苦しみと言った全ての事象は自己が創造したものであると認識できた時、この時こそ人

は病を癒され、創造と言うツールを操る事が出来る。 更に、霊的成長が進むと人生と言う夢のゲームから抜け出し平安と幸福と無限

の可能性を手にすることが出来る。  

 
本人は気づいていないがそれほどに人間には創造の力が備わっているのである。   これが真実である。

私がこの図書室で話してきた通り、我々の現実と言われる世界は夢を見ている状態であり、今我々が表現している世界は正に自身が

作り上げた幻想で、恐怖心と言う人間の潜在意識が創造した物なのである。

もっと具体的に説明しよう。今、貴方に何かに不安や心配がある、例えば体の何処かが調子が悪い、自分の立場や、お金、会社や家

庭や学校での人間関係、地位や名誉、ありとあやゆる欲望に起因した背景にある何かを失うと言う潜在的な恐怖心がもたらす物、そ

の恐怖心が貴方の思考を がんじがらめ にしてしまい。常に満たされない”何か” の充足を求める事が人生の目標となる。 しかし

今まで何度も言って来たが、外に求めても瞬間の満足は得られたとしても持続的且つ、真に満たされる事は絶対に無いと断言できる

そしてこの満たされないとの思いが貴方の潜在的に備わっている創造と言う能力で失う恐怖を体験する状況を作り上げて行くのであ

る。
 要するに恐れが状況を引き寄せるのである。

この社会は多くの貧者がいるかと思えば莫大な富に溺れる人々、病に苦しむ人、憎しみに囚われている人、正義と言う名の嫉妬と搾

取と欺瞞に満ちた政治や社会構造、この様な現実を目にして幼稚な夢の世界と言わずして何と呼べば良いのであろうか?
 
人間は自ら望んでこの世界を経験しに来る、人生と言う舞台での演技に夢中になり何もかも忘れそれに溺れてしまう、そしてここでの

満たされぬ思いが更に次の人生へと引き継いでしまうのである。 
 
もし貴方が、この気づき感じて見たいと思うなら、 私はこう言いう。  学びなさいと。(本当は思い出しなさいが正確であろう)