図 書 室33
A Course in Miracles                                                                Helen Schucman & William Thetford 著
 
これは一般的な本ではありません。と言うよりテキスト&ワークブックです。
 
残念ながら今このコメントを記載している時点で、正式に日本語訳された本と言う形では存在しておりません。
 
私はこの本の存在を知ったのが約6~7年前頃になります、その当時まだ日本語では入手不可能と思い、英語読解力は皆無でありな

がら無謀にも原書を入手しました。
 
訳し始めるとその内容の難しさから100年以上はかかると思われました。暫くは翻訳ソフトを駆使して訳しては見たものの直ぐに諦めて

しまいました。 それから1~2年後ネット上で日本語テキストデータとして公開されている事を知り直ぐにダウンロードしました。
 
しかしダウンロードしプリントアウトして読める状態になったのですが今度は、テキストの内容があまりに取っ付き難い感じであった為、

そのまま本棚の中で眠って更に数年経ちました、何時かはこのテキストやワークに挑戦しようと思いながらきっかけが掴めない状態が

続く中で実行に移す時期が不意にやって来ました、それは『 The Disappearance of the Universe』(邦訳『神の使者』)と言う本が決め

手となり、まさにこの本の出現を待って居たような気さえしました。
 
そして今まさに挑戦中と言った所です。   何故この様な本を紹介するのか少々説明したいと思います。
 
この本が完成したのは30年以上前アメリカのニューヨークにある大学の心理学者であった著者、ヘレンとビルに起きた不思議な出来

事から始まり7年の歳月をかけこの本の完成となった経緯があります。結論から言うとずばりこの本はイエスキリストがこの著者である

人物に書かせた本と言って間違いないのではと思っています。
 
勿論私は聖書なんて一度も開いた事も読んだ事も有りませんし、イエスに関しても断片的な知識しか有りませんが何故かそう感じてし

まいます。 何度か本の紹介解説の中で言っていますが、私はどちらかと言えば仏教徒でもあります。
 
私は今まで表層的ですが結構長く大乗仏教史を中心にスピリチュアリズム関連を含め結構本を読んできたつもりです、その上から見

てもここに書かれている内容は本物の凄みを感じてしまいます。 
 
このテキスト&ワークブックの特徴を幾つか上げます。
 
・このワークを完了するには最低1年以上が必要である。
 
・テキスト及びワークは全て独習型で一人で行う仕様になっている。
 
・実施内容はいたって簡素であるがその背後にある意図を理解するには深い思慮が必要である。
 
・キリスト教的な表現が多いが内容は特定の宗教とはほぼ無縁と言った感じである。
 
このテキストに明言されている事
 
・このワークは幾多の道の一つの手法であって決して唯一のものでは無いと言う事。
 
・しかしこのワークは幾多ある手法の中でも最も効率よく学習者を目覚めさせる。
 
・このテキストに関しどの様な存在が書かせたとはかどうでも良く、重要なのは何が書かれているかである。
 
この本の特徴は上記に挙げた様に宗教的と言うより実践的な思考訓練と言えます。
 
それは今我々が信じている世界がはっきりと幻想であると断言し、かつその幻想状態から目覚めさせると言う明確な意図で書かれて

いる事です。
 
では何故この様な本を1000年前では無く今(現在)という時代に遣わされたのかと言う疑問に関してですが、今が正に人類の変局点

であり1000年前でも100年後でも無く世界の人々が目覚める準備が整いつつある今であり、そしてそれは既に起こった事実であると

説明されています。 
 
この本には宗教観を超えた絶対的な力を感じずにおれない物があります。 (2007.10)