図 書 室32
ミトラ神学                                                                                 東條 真人 著
 
マニアック双璧系の本ですのでご注意を。
 
は~?。。。ミトラ神学?。。。一体なんじゃい?。。。また訳の分からん本を。。。
 
その通り、訳の分からない本をこれから紹介致します。
 
ミトラは遥か昔、古代イランの正義の公正の神として誕生しキリスト教、イスラム教、ユダヤ教のカバラ、そして仏教さらには神智学にお

いて重要な位置を占め、現存する宗教のルーツとも言うべきものです。日本人にとってなじみの深い仏教の中でミトラの直系と言うのが

弥勒信仰です。 語呂合わせでもミトラ=ミロクといった感じです。 以前この図書室で紹介した神智学と特に深い関係があります。
 
本書に関し詳しくは解説しませんが、と言うより詳しく説明出来ないのですが、この本は多くの研究を集大成したもので大変な力作であ

ると評価できます。
 
この本の中でも出てきますが、我々が認知出来ている歴史観はごく限られており、悠久の時をかけ大いなる知識の源泉が引き継がれ

てきた事を感じずにはおられません。
 
またこの様な知識をより深く探求する事により人間の本質、そして我々が向かおうとしている世界、更には宇宙との関係など多くを学び

取る事ができるのです。 その多くを学ぶとは人為的に作られた社会風潮や、社会常識とされている事を今一度見直し、本来の生き方

を模索しそしてそれを実行しなければならない時期に来ていると言うことです。それは決して集団で何かをすると言う事のでは無く、個

々人の意識の変革それで十分な効果があるという事なのです。
 
しかし注意しなければならないのは、いくら知識として学んだとしてもそれが人間性を高める事とはイコールでは無いと言う事を肝に銘

じなければなりません。
 
ちなみにこの本の作成者は東京大学情報工学専攻の認知心理学、人口知能、計算機言語学を主に研究している博士号取得の学者

です。 肩書きなど、どうでも良い事ですがあえて紹介したのは理数系の人間がこの様な本を書くと緻密さが出て説得力が増すと感じた

からです。 最後に体系化された学問や宗教も完成度が高いほど芸術性が高まってくるものです。