この本も自伝である、この主人公はインドの偉大なヨギ(ヨーガを極め覚醒した人)の一人である。この本を読んで改めてインドと言う国
が如何に思想と神智において深い国であったのかと言う事を改めて知ったのである。ここに書かれている内容は勿論一言では語れな
いが、今まで何回か紹介してきたチベット・ヒマラヤの大師方との繋がりに於いても深い関係がある事が伺い知れる。この主人公は偉
大な師の導きからやがてアメリカに渡り西洋文化にヨガという東洋の精神思想との融合を果たしたのであった。この本でも面白い事に
キリストの話が随所に出て来て如何にキリストが東洋との繋がりが深いのかが更に証明される事となった。
話はいきなり変わるがスターウォーズシリーズの完結編がいよいよ上映となるが、この映画ではジェダイの中心的な師とも言えるヨー
ダの周りに多くの弟子たちが出てくるまさにジョージルーカスはこの映画で東洋思想を上手く表現している、師と弟子の関係及び日本
の武士道等をスペースオペラに仕立て上げているのである。そしてその中心であるフォ-スは宇宙をとりまく無限エネルギーの描写であ
り、ジェダイの思考がそのエネルギーをコントロールする。
そして愛の表現としてはアナキン・スカイウォーカーが皇帝に魂を奪われて行く様は、愛のゆがみである恐怖がアナキンを悪の道に引
き込込んでいく姿を見事に表現している。なぜこれほどまでにスターウォーズシリーズがヒットし続けたかの秘密は単にVFXの表現の
素晴らしさだけとか脚本が良いだけでは無いと私は考えている、その背景にある思想がまさに観客の心を大きく引き付けるものがある
と・・・それは東洋文化だけでも無く、西洋だけの文化でもなく地球文化なのかもしれない。
この本を紹介すべきかどうか大変迷う所である。この本は新刊本である。この本との出合いに関して今は詳しく説明できない。いづれ
にせよ驚くべき内容であることだけは間違いない。読者によっては手の込んだSFと言われるかもしれないが、一般受けを狙ったSFミ
ステリー小説と片付けてしまうにはあまりに深遠な内容が含まれている。
本の後半でのウィングメーカー哲学は今まで紹介してきた種々の覚醒した大師方の本に書かれている内容に匹敵するもので視点によ
ってはそれ以上の部分もありこの点で、この本がただの娯楽小説でない事が明らかとなる。
話しは多少それるが本で紹介されている23の部屋をイメージしてPCゲームで『ミスト』シリーズのゲームを思い出してしまった。このゲー
ムの謎めいたストーリ展開と詳細なディテール構成などと比較し、この本も全くの創作ではないのかと疑われる部分も無い訳では無い
が、そのプロセスがどうであれ、ここに書かれているウィングメーカーの哲学は私から見て一級であり正に真理と言える。
この本で心に強く残ったウイングメーカ哲学の一部分を紹介する。
生命の3つの原則、これを個人の人生の中で適応した場合一見偶然に思える出来ごとにも深遠な意味を解き明かすと事が出来る・・・
それは『感謝を通じた宇宙との関係』・『全ての中に存在するソースを見る』・『生命の慈しみ』である。 私なりに解釈すると、我々がこ
の世で楽しみ苦しみを自由に経験できると言う事、すなわち我々自身が存在すると言う事に対し実在(宇宙)そのものへの感謝の気持
あらゆる物(生命・物質・霊)に宿る深遠で源となるその実在を認知する、そして全ての生命に対する愛(慈悲心)、この3つが効率的
且つ確実な覚醒への道標となる。
この本を読むと日常の生活に埋もれている貴方(私も人のことは言えませんが)に新たなる世界が開けるかも??。
但し、後半の文章を読むには根性が必要でしょう・・・。