図 書 室18
宇宙特派9日間                            秋山豊寛 
 
既に記憶にあるかどうか分かりませんが、日本人で初めて宇宙空間に滞在した人がこの著者です。一般的にNASAのスペースシャト

ルで飛んだ毛利守さんのイメージが強いけれど目的が違うと言う意味に於いては重ならないかもしれません。1989年12月2日バイコヌ

ール宇宙基地(当時はまだソ連)からソユーズで打ち上げられミールに9日間滞在した経過とその前後での訓練期間をレポートしたも

のです。宇宙ロケット開発といえばUSAかソ連と言われるがこれはあくまで表の顔であって裏ではミサイル開発IBM(大陸間弾道弾)

延長上での開発競争である。今でこそソ連も崩壊し核の全面戦争の危機リスクを軽減できた事は幸運だったと言えるが、今度はテロ

と中東問題で世界は大揺れである。
 
話を戻して、その当時ロケット打ち上げ技術の安定度からはソ連の技術が上とも言われていた状況であった、そこで日本のTBSが多

額の金を積んで彼を宇宙空間まで打ち上げたのであった。まさに日本のバブルが打ち上げた超高価な打ち上げ花火だったかも知れ

ない。 
 
彼は後にTBSを退社し福島で農業をやっているそうである。何となく気持ちが分かる気もしないでもないが・・・。
 
 
BASHAR   1~8巻                         ダリル・アンカ (チャネル)著
 
おそらくマニア系でしょう。
 
ダリル・アンカと言う人物がバシャ-ルと言う存在とチャネルした内容を公開した書物である。冒頭から宇宙人とかなんとが出てくる為、

この手の本に免疫のない人が読むといきなり拒絶反応が起きる可能性が高い。特に一巻目の中盤までは結構ハードで脱落者がかな

り出るのでは無いかと推測される。しかし免疫の少ない人又は無い人でも忍耐を持って読み進んで行くとその後の章の内容は実に分

かりやすい。(私は意図的にこういう構成にしたのだろうと思った)内容はQ&Aの対話形式で進んで行く、人類が何故この地球に生ま

れ来たのかそして具体的に我々が何の為に生きているのか、又どうしたら人生に於いて幸せを手にする事が出来るのかが分かり易く

語られている。
 
そして全ての人の人生には理由があり価値があるのだと言う事を明確に説明している。バシャールは何と言っても人生を生きていく上

で一番重要なのは自分自身が『わくわくすることをしなさい』これが我々を成功に導いてくれ更に幸せの道に通じる人生の羅針盤であ

り、そしてそれは保証された物であると断言している。
 
書かれている内容を如何に判断するかは勿論読者自身の自由であり、その人の経験や人生観がどの様な物かによって内容の意味

合いは大きく変わってくる。
 
私はこの手の本を紹介するのは抵抗が無いわけでは無いが、しかしその結果に於けるプラス・マイナスを考慮しても内容的に今まで

紹介してきた本との繋がりが深いと判断できるので紹介した次第である。多少でも自分の人生に不安や疑問を感じた事がある人なら

一読価値有りの本であろう。
 
 
生き仏になった落ちこぼれ                       長尾三郎 著
 
この本は俗社会の底辺にいた一人の男がニ千日廻峰と言う偉業をなしとげたノンフィクションである。日本最古の宗派である天台宗

には千日回峰といって通常の一般人では考えられない荒行で自害用の短刀を腰にさし、1日約40キロもの山道を堂塔や仏跡等なの

ど265箇所を一日も休まず7百日間礼拝して回り、その次に生死をかけた一切飲まず食わずで9日間の断食行を行うと言うものであ

る。なんとこの主人公は日本の2000年の宗教史で二人のみと言われる千日回峰を2度も行ったのである。我々一般人には何故に

ここまでしてこんな荒行を行うのかさっぱり分からない言うのが正直な所であろう。
 
この主人公は世俗社会にいた時に株に手を出し破産し、妻は自殺とうい救いのない苦悩にのた打ち回り、魂の抜け殻となっていた。

そんな彼は既に中年の域に達しておりこの様な荒行は無理と言われながらも信念を貫き偉業を成し遂げたのであった。かくも人間に

は強く信じぬく事により不可能と思われる事を成し遂げる能力が備わっている事が証明されている。 この本を読み進んで行くとこの

主人公に高い霊能力が身ついていく様子が伺える。
 
本当の意味で自己が救われた時、いつのまにか他の人を救う能力を身につけているのであろう。 この本に続編がありそちらには多

くの奇跡が語られている。