人生は廻る輪のように エリザベス・キューブラ・ロス著
この本は図書室1で紹介したエリザベス・キューブラ・ロス博士の自伝書である、彼女は昨年8月(2005年現在)に77歳で亡くなられま
した。私は敬意を込めてこの本の紹介をしたいと思います。彼女は1926年に生まれ医学博士、精神科医であり、ターミナルケア(末期
医療)、サナトロジー(死の科学)の先駆者的存在でありました。今でこそ尊厳死とか又はターミナルケアとは・・・などと議論される様に
なったであるが、彼女は医学者として当時は異端とされたターミナルケアとかサナトロジーの重要性を世界に説いて歩いた偉大な科
学者である。今でも医学界では死=敗北であり忌み嫌うものですが、しかし人間の死に際とは人生の最終章で最も尊重されるべき時
なのに物理的治療に専念するあまり、当の本人の尊厳をないがしろにされすぎであるとの信念によって彼女は活動を続けてきた。
なんと言っても戦中・戦後の激動の時代を看護婦として過ごし後に学位をとり幾多の人間の死に際に立会い、時として感情移入してし
まう事もありながらも、科学者としての目を通して詳細に分析考察していった結果、人間の本来の強さを見、更に幾度も霊的な体験を
通じ人間は肉体以上の存在である事を確信したと述べている。
彼女の著書でもっとも有名な『死ぬ瞬間』はアメリカの全ての医学校や看護学校が重要な本と認められる事となる。
更に彼女の凄さの紹介ですが、エイズが流行し始めた初期の頃治療法も分からず病院からも締め出された患者の為に自費で施設を
建て看護していた所、一部の周辺住民の偏見からその施設に放火され全てを失ったが、もち前のエネルギーで再建したと言う。通常
の人の何倍も精神的に強い人であった事が伺える。
私はこの本から伝わってくる彼女のメッセージで、人間としてまた自己の人生として本当に重要な事とは何か、人生の終える瞬間であ
る死の意味する事となどを改めて考えさせられる事となった。
このHPを読んでいる方で見た人もいると思うが、先日TVで報道されいたアメリカで植物人間となった妻に対し夫(元)は尊厳死を望み
親や親族は延命を望んで裁判まで起こして終いには大統領まで出てきたニュースである。私は基本的に尊厳死は有りの立場である。
勿論簡単に判断できることで無い事は百も承知である、確かに愛する人が目の前で意識は無くとも肉体としての命を維持しているの
であればそれを停止してしまう事の心情として苦しみ以外の何ものでもないだろう。
しかし愛する人もそうであるが我々は何時かはこの肉体を維持出来なくなる、それは単なる自然の無常がなせる業なのか、それともも
っと深い何かがあるのか、これはあらゆる人間全てに平等な問いなのである。
ここからはその人の宗教観や各人の信念の世界となってしまうが、私は人間を単なる複雑な化学組成物質だけであるとは見ないし、
本当の生命とは複雑なエネルギーの変位系と思うからである。エネルギーとは形が変わっても消滅する事は無いと・・・。
それは、お前の希望で証明出来ない限りは科学的で無いと反論されそうであるが、しかし人類は自然界や宇宙に対する知識は・ほん
の・ほんの・また・ほんの一部だと言う事を自覚するべきと思う。
いよいよ来る所に来たな!とHPの読者の方も、お思いであろうか。 私から一言『引き返すなら今のうちですよ・・・ここから先のHPに
へむと貴方は戻れなくなるかも知ません。悪い事は言いませんから、明るい内に貴方の住み慣れた世界にお帰りなさい・・・ ボ~ン
・・・ギャ-~。』
前振りはこの位にして、この本は皆さんもご存知のジャーナリスト立花隆が10年前ぐらいに書いた力作で、出来うる限り科学的考察を
基に構成されている本である。
この臨死体験というテーマは実は大変難しく統計学的なデーターの蓄積のみが根拠となり、一般科学の常識である再現実験が出来な
い所が問題なのである。 基本的な内容は臨死体験の定義、医学的見地での幻想・幻覚を含めたアプローチから体験者の、あの世
体験や体外離脱までを総合的に扱ったものである。 臨死体験関連で特にレイモンド・A・ムーディー博士の『かいま見た死後の世界』と
J・Lホイットン博士の『輪廻転生』が科学者が書いたものでは有名である。
ここでは特に私のコメントは入れません、自分でこの関連の本を読んでみて各人各様に判断して下さい。
ただし1つだけコメントします。
『目に見える世界だけが全てではありません、そしてその全てに生命という意味があります。 どの様な境遇にあろうと、この人生は
自分作り上げたもの 敬愛なる貴方にとっても私にとっても、どの様な状況であろうと無意味な事など何一つないはずです。 全ての
人が根源となる真心の目的に叶った人生を送れます様に』