図 書 室13
ヒマラヤ聖者の生活探求  1~5巻                   ベア-ド・T・スポルディング 著                   
 
注:この本は相当なマニアでないとまったく受けつけないと思います                 
 
この本が書かれたのは50年以上前で、その内容は図書室2で紹介している『解脱の真理』に匹敵する。前回の紹介では簡単にしか

触れていなっかたが今回はもう少し掘り下げて解説しようと思う。この本は今から100年以上前の1894年に、アメリカ人で採鉱の専

門家だった著者とその他さまざまな分野の専門家11人のインド・チッベト・ペルシャ等の各地の古代調査を行った記録で、インドやチ

ベットで出会った大師(覚醒した聖者)とある期間生活を共にし、その中で教えを受けた内容を記録したものである。その内容たるや

現代科学では説明しきれない出来事の連続と言っても決して大げさではない、しかし大師方が説かれる教えはまさに真理そのもので

ある。
 
我々にとっては奇跡とも思える事が大師方には自然な事であり、むしろ我々が狭小な世界にいるのだと教えてくれるのである。ここで

もチッベトの大師方々と霊的なイエスキリストとの交流が描かれており、ついに仏陀までもが実在霊として登場してくる。
 
ここでその教えの概要にふれてみる、『人間の本質は宇宙の本質と同じである。故に人間には無限の能力がひそんでいる。その悟り

と行によって、人間は超自然現象、いわゆる”奇跡”をおこす事が出来、人間が真に自分自身と宇宙との主になる事が出来るのであ

る』と。
 
私の解釈では超自然現象とは我々の視点、要するに3次元視点で捉えた場合でそう見えるのであって高次元(理論物理学と数学が

解明しつつある)の事象をもってすればなんら不自然でないと言う事で、我々にだって真にそのシステムが理解できれば同じ事が出来、

更にそこには無限の可能性があると言っている。
 
話は変わるが、私はなぜこのような教えが100年前に公表されたかを考えてみた、この100年間(20世紀)は人類史に於いて加速

度的最も科学技術が発達した時代であり、且つ最も人類が危機に落いった時代でもあった(2度の世界戦争・環境破壊・バイオテク

ノロジー・核エネルギーの入手よる人類絶滅の危機)。
 
人類が経験してきた中でも20世紀はあらゆる意味に於いても激動の時代であり、殺戮と混乱・破壊がピークとなった。そして人類は

世界(地球)を意識せざる得ない事となり結果、人類目覚めのきっかけの世紀となった。 そんな中で我々の意識せざる所で偉大な大

師方々や未知なるエネルギーが人類をサポートしていた事が伺い知れるのである。
 
ちなみに、この本を読むには制約がある、それは読者に開かれた心が必要でそれが無いとまったく意味の無い事と解釈してしまうで

あるからである。
 
この本とは直接関連しないが最近フォトンベルトとかアセッション(次元上昇)とかを耳にする方もいると思うが、どうやらこれは単なる

オカルト話だとか予言もののホラ話だと言って済みそうに無いので、これに付いて後ほど説明したいと思う。


 
 HAL伝説                           デイヴィット・G・ストーク 編
 
サブタイトルに『現実のコンピューターはHALにどれだけ近づいたか』と始まるこの本は、SF映画の金字塔とも言われるアーサー・C・

クラーク原作スタンリーキュブリック監督映画『2001年宇宙の旅』で登場してくるコンピューターHALに今現在のコンピューターがどれ

ほど近づけたかを、16名の科学者で徹底的に検証したノンフィクションである。映画を見ていない人の為に、どれほどHALが優れも

のか少々説明致します。人間の声を理解し、自主的に人間に話し掛け、人間の唇の動きを読み、人間を監視し、一切のエラーを犯さ

ない、しかし矛盾した命令によって内部葛藤がおき最後は分裂病になって最大のエラーと言える殺人を犯してしまうコンピューターが

HALである。     
 
こんな仮想のコンピューターを最先端の認知科学者・音声音響学者・コンピューター学者・数学者・果ては哲学者(MIT・ベル研・IBM

研・各大学・等々)までも参加して検証したのである。結果に付いては是非自分で読んで楽しんで下さい。(ちなみにこの本は分厚く¥

4800円もしますので自分は根性が無いと思われる方は、手を出さないほうが良いでしょう)
 
さてコンピューターと言うと我が日本では人工知能+ロボットと結び付きやすいイメージで、ホンダのアシモ・ソニーのAIBOとかが頭

をよぎる事と思うが残念ながら自立型ロボットとしてメカニズムのすばらしさは認めるものの認識知能となると昆虫と動物の中間ぐら

いとなる(評価の視点で変わる)。改めてここでも生物のメカニズム(知能)のレベルの高さを認めざるえない。

 
人間は紀元前から彫刻や人形などを通して自分たちの模型つまりロボットを夢見て来たと言っても決して大げさではない。これから1

00年後果たしてロボットがどの様な物になっているのか。 ひょっとしたら究極のヒューマノイド型アンドロイド、つまり完璧な男女、何

時までもかっこ良く優しい旦那であり美人で気の利く女房てか。
 
あるわけないか。